ゼンマイワークスの日常。

時計の修理やカスタム作業に関する日々の様子です。
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振り落とし。

 

さ、今夜のブログのお時間ですよ。

 

ブログ・・・

ブログ・・・

 

不呂愚?

 

なんだとー!

(なに?)

 

 

あ、今日は本気の出勤ではなくて、振り当たりを起こしていた爺さん(アンティーク)の体調を、年齢なりに戻す作業でした。

(本気の出勤って何だー?)

 

 

ハトブラザー。

 

ハト先生達がカンファレンスを行っている様子です。

(ハト頼り?)

 

 

せっかくなので、某時計師から伝授されたスピリチュアル系のオマジナイを試してみました。

あはははは。

 

確かに振りが落ちました!

 

あ、振り角が352°と増えていますが、振り当たっている時の数値はアテになりませんので、おそらくコッチが正解の振り角なのでしょう。

 

凄いな!

 

これって・・・物理的に機械を傷めないし、実は画期的なんじゃないかと。

 

ただ、長期的な実績を見た事が無いので、ワタクシ個人の時計で再検証してみたいと思います(笑)

 

それと、もっとガッツリと振りを落としたいので、古典的な方法も試します。

 

んで、振り当たりを起こす要因はいくつか考えられるので、何が正解かはスグにはワカランとです。

同様に、振りを落とす手段も多岐にわたります。

ドゲンしたらヨカとー?

 

ゼンマイが本来の設計より強いモノが使われている可能性もありますし、脱進機(エスケープメント)の調整不良の場合もあります。

自動巻なら香箱の内壁の状態や、ゼンマイのスリッピングアタッチメントや、ゼンマイの末端のコンディションが原因となる事もあります。

 

ですが、このムーブメントは手巻きですし、元々のゼンマイのスペックを調べる事は容易ではありませんので、脱進機の調整で済ませようってハラですよ。

ケケケケケ。

 

 

コレはガンギ車とアンクルの模型です。

 

コレにテンプ一式があって、脱進機(エスケープメント)となります。

 

この模型は一般的なガンギ車とアンクルだと思って頂いて大丈夫です。

 

ガンギ車は時計回りに回転するので、ガンギ車の歯は右側の爪石に最初に当たります。

この最初に当たる側の爪石を『入り爪(いりづめ)』と呼び、左側の爪石を『出爪(でづめ)』と呼ぶんですよ。

 

あ、覚えなくて大丈夫です(笑)

 

 

青丸で囲っていますが、ガンギ車が回転するのを、アンクルの赤く塗られた部分の『爪石』が『停止』させている所です。

 

時計の針はスムーズに回転し続けている様に錯覚しますが、実際には『動』と『静』を繰り返しているんですよ。

 

なので、秒針を『ジー』っと見つめると照れるのは、

 

いや、照れないな。

 

1秒間を5回とか8回とか細かく刻んでいるのが確認できると思います。

 

あ、老眼で見えないとかは当方は一切関知致しません。

クレームとか本当に要りませんから。

マジで。

 

んで、この『停止』には実は更に2段階あるんですよ。

 

流石にこれは目視では分からないです。

 

老眼の方もご安心下さい。

 

逆に見えたら、眼科か脳外科にご連絡下さい。

あ、別に弊社にご報告頂かなくて結構ですから。

マジで。

 

最初に爪石がガンギ車の歯を止めるのが『第一停止』で、更にそこから深く食い込んで『停止』を確実にする為の『第二停止』があります。

 

第二停止は観察が難しいのですが、最初にアンクルの爪石がガンギの歯と接触した瞬間をキープして、そこから食い込む量を肉眼で測ります。

 

 

見方を変えると、アンクルの動きを規制する『どてピン』(土手ピン?)との隙間(青矢印)が見える(動く幅が残されている)のも同様に目安になります。

 

爪石が完全に食い込むと、『どてピン』とアンクルが当たって隙間は無くなりますからねー。

 

この『どてピン』とアンクルが当たる時に出る音が一番大きくて、耳に聞こえる『チッチッチッチッ』って聞こえる音になるそうですよ。

 

あ、連続した舌打ちじゃないですよ?

 

第一停止はアンクルの爪石の突き出し量を変化させて調整しますが、第二停止は『どてピン』の位置を動かして調整します。

 

 

実際のガンギ車とアンクルです。

 

模型と殆ど同じですよねー。

 

今回は振りを落として、爺さんに正気を取り戻して貰いたいので『どてピン』を拡げて第二停止の量を増やします。

 

第二停止(爪石の幅の1/8)は第一停止(爪石の幅の1/4)の半分が目安ですが、そこは時計の事情と言うか、元々の工作精度とか老朽化による摩耗によるマージンとか、色々な要因が絡むと思うんですよ。

えぇ。

 

ま、オトナの事情的な?

(逃げた?)

 

つまり、時計学校にすら行ってないワタクシの極々個人的な経験則によって調整量が変わるって事ですよ。

あはははは。

(やっぱ、逃げた?)

 

 

調整しました。

 

ちなみに、いわゆる高級時計のムーブメントでは『どてピン』は存在しない事が多いです。

 

例えば有名なところだと、ジュネーブシールを取得する為の条件では『どてピン』はアウトとなっていたハズです。

代わりに、別の方法でアンクルの動きを規制します。

 

あ、姿が少し変わるだけで効果は全く同じですが、『どてピン』の様に安易に調整ができない様になっています。

それだけ元の工作精度などが問われるのでしょうね。

 

 

第二停止を増やして確認してみた所です。

 

何故に第二停止を増やして振りが落ちるかと言うと、今迄よりも爪石がガンギ車の歯先に奥深く入り込む=長時間ガンギ車を規制しする事で、一種の抵抗となるからですね。

 

逆に振りを上げたければ、爪石を引っ込めたりしてガンギ車と関わっている時間を減らす事でも変わります。

 

あ、勿論そんなに単純な話しだけでは無いですよ?

 

 

縦姿勢でも振り角は十分に出ている様なので、ひとまず一件落着でしょうかね。

 

 

ドヤッ!

 

あ、ハト先生のドヤ顔です。

 

まだ、この振り角は高いので、少し様子を見ておいて必要ならば再調整します。

クロノグラフだから高めでも良い気がしなくもナイですがー。

 

あ、明日から新たな週の始まりでんな。

 

時計修理のご相談はゼンマイワークス

 

おっさんムニムニ、さぁ!早く!

(03−6262−3889)

 

まで、ご連絡お待ちしております。

| ZENMAIWORKS | comments(6) | -
もっとガッツリと振りを落としたければ
もっとガッツリと塗布するんですよ(笑)
| かずちん | 2018/11/05 12:02 PM |

うえぇぇぇ。
| ゼンマイワークス | 2018/11/05 12:03 PM |

すげぇぇぇ。地味な話かもですけど、すげぇぇぇ。ほんとに正攻法。

うちじゃ無理っす。うちもがっつり塗布派かも(笑)参考になります。
| 松野時計店 | 2018/11/05 10:00 PM |

うえぇぇぇ?

じゃあ、ハカマを含めて丸ごと送って良いですか?
| ゼンマイワークス | 2018/11/05 10:02 PM |

良いわけないでしょ!どさくさでハカマも含めないで!

こういう難のある修理はゼンマイが一番じゃ…とか○ちん師がおっしゃってましたゆえ。
| 松野時計店 | 2018/11/05 11:34 PM |

うえぇぇぇ。

じゃ、ハカマだけでも・・・イヒッ。
| ゼンマイワークス | 2018/11/05 11:52 PM |










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