ゼンマイワークスの日常。

時計の修理やカスタム作業に関する日々の様子です。
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ルーツ。


非常に個人的な話しで恐縮ですが、本日1月8日は私の父の命日となります。
形見的な物は持っておりませんが、父がカスタムした懐中時計だけは会社に置いてあります。

ROLEXで永年に渡ってサービス部を牽引し、退職後は御徒町のアトリエキノコに在席し、隣の部屋ではテンプスアカデミーと言う小さな時計学校もやっておりました。
日本全国に時計師の知り合いが多く、機械式時計が復活を遂げた時代には多くのメディアで取り上げられ、時計業界内では有名人だったと聞いています。

意図せず同じ業種についた私は、そんな人物を父に持ちながらも『親の七光り』と言われる事だけを嫌って、並んで作業をした事はおろか、直接技術に関して教わる事はありませんでした。

亡くなってから15年ほど経ちますが、今でも多くの人から父の話を聞く機会があります。
家族に対して口数の少ないタイプでしたし、私も早々に実家を出てしまいましたので、亡くなった後で父について色々な事を知りました。

テンプスアカデミーの生徒さんの1人は弊社のスタッフですし、父の孫(私の甥)も在席しております。
学校を手伝っていた姉も他社で時計修理の仕事へ従事し、私の妻は時計販売の仕事をしております。
父をルーツとして、時計一家になっている事は必然だったのでしょうか?
或いはDNAに時計の部品でも混ざってしまったとか・・・。

約20年前の雑誌の写真ですが、『親子鷹』という記事で取材を受けた事がありました。
これが唯一二人で写っている写真かもしれません。



技術は継承しなければなりませんし、途絶えたら終わりです。
当時は自分が時計修理会社を起こすとは考えてもいませんでしたが、今は叶わないながらもゼンマイワークスを父に一目見せたかったと思う事があります。

時計修理と言う極々小さな世界ではありますが、微力ながらも社会に貢献できる職業として、これからも誇りを持って望むべきだと改めて強く考えた日でした。
 
| ZENMAIWORKS | comments(2) | -
初めまして鈴木と申します。

僕は上の写真が載った雑誌をリアルタイムで読んだ者です。また昔の「世界の腕時計」にお父様が出られた記事も読んでいます(今もあります)。その時のお父様の写真の時計のクラスプの位置が特徴的だったりDJなのにサイクロップレンズが無かったことも未だに覚えています。懐中時計は休暇を利用してスケルトンにされたんでしたよね。御徒町の工房にも数回伺ったこともあります。

僕も数年前より家業を手伝っていますから、とても共感できますし工房をあのビルで始められたと知って嬉しく思います。

機会があったら伺ってみたいと思います。
| 鈴木 | 2015/01/16 11:07 PM |

鈴木様
コメントありがとうございました。

リアルタイムで読まれていたのですね。
父の時計のクラスプの位置や、サイクロップスレンズの事までご存じとは驚きました(^_^;
ついでに申し上げますと、まだプラスチックの風防の時代のモデルなのに、歯車類の高さを下げて、サファイアクリスタルに変更していた様です。
ポケットは「自分の夏休みの工作」と言って作っていたと聞いております。

お時間が許す時にでも、是非お立ち寄り下さいませ(^_^)
| ZENMAIWORKS | 2015/01/17 8:55 PM |










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